「私の独断にで急に決まってしまってごめんなさい。誰も責めたりなんてしませんっ反対の人は遠慮なく出てきてくださいっ!!」
幹部の皆は賛成してくれても、今回の件は今後の活動に大きな影響を与える事になる。
全員が賛成してくれるとは思っていない。
舞蘭は私の大切な仲間であり居場所。
誰か1人でも反対すれば希龍との同盟を破棄する。
この同盟は希龍にどれだけ恨まれようとそれだけの覚悟をもって決断したことだった。
「総長。1つだけ質問があります」
シリアスな雰囲気の中聞こえてきた下っ端の声。
私はその下っ端に視線を向けその先の言葉を待つ。
「希龍の皆さんは、総長が認めた人たち、総長が信用できる人たちなんですよね?」
その言葉に返す言葉は決まってる。
「もちろんだよっ!私に勇気をくれた人たちなの。もう戻れないくらいに信用してるよ」
「よかったです!反対ありません!」
下っ端の皆がどれくらい私の事を想ってくれているのか、それが伝わるには十分すぎて。
視界がじわりと滲んでくる。
「みんなありがとうっ!!大好き!!」
溢れてくるその想いを精一杯叫ぶ。
伝わったかは分からないけど、私の瞳に映ったのは笑顔の下っ端たちだった。

