「よ〜し。まず希龍の総長さん、その殺気をしまおうね〜」
まさか指摘されるとは思っていなかったのか、無意識だったのか分かりやすくビクッと肩を揺らす蓮。
直後、そのオーラは消え穏やかな雰囲気に戻る。
「自己紹介、いりますか?」
「みんな希龍のこと知ってるでしょ?」
「もちろんよ〜」
「じゃあ私たちだけする?」
「いいよ〜っ!」
ゆるい凛に、可愛い愁斗。
希龍の事はきっと翼から聞いてるだろうなとは思っていたけどその記憶力には感心する。
もちろんそれは眠そうな陽も一緒。
物事興味無さそうに見える陽だけど実は一番周りに関心があったりする。
よく見てるんだ。
もし、隠し事をするとするなら一番気をつけなきゃいけない人、かな。
するつもりはないけど。
自己紹介はそんな陽からみたいで、
「幹部。相澤陽」
必要最低限の事のみ言ったあとすぐに瞼を閉じてしまった。
「幹部の秋山愁斗だよ〜っ!」
「幹部の坂城凛だよ〜。美希泣かせたら半殺しの刑ね〜」
「副総長の鈴木翼です」
違和感ありまくりな笑顔で半殺しなんて希龍可哀想に。
そんな凛が大好きなのは私なんだけどっ
最後に私に向けられる舞蘭メンバーの視線。
自己紹介しろってことかな…?
「えっと、総長の華城美希です」

