世界No.1の最強姫《大修正中》






「美希」



移動はもちろんバイクで、まさにその目の前に来た途端いきなり名前を呼ばれてビクッとなる。



「なに?」



それを誤魔化すかのように平然を装いながら返す。


いや、バレても支障は無いんだけど。



「…。俺のに乗れ」



「あ、ありがとう」



間が気になるけど触れなかったことに感謝しておこう。


蓮でよかった。本当に。


バイクに乗った蓮に続き、前のように軽々とバイクに乗る。



悠哉も乗り終え私たちの準備が整った頃。



「待ってよーっ!」



「まさか置いてくなんてねぇ」



「行くの早すぎんだよ」



取り残された3人組がようやく到着。



「いつまでも来ないのが悪いんでしょう?」



騒いでいた3人も悠哉の貼り付けた微笑みにギブアップしたのか素直に「ごめんなさい」なんて言っていた。


確かに怖いよね。


私も謝っちゃいそうだもん。


3人に同情する中、私の前に乗った総長様は待つ気など無いらしく「置いてくぞ」とだけ言い残しそのまま走り出した。


ちゃんと掴まっておいてよかった。


舞蘭の倉庫に向かう中寿命が一ヶ月くらい縮まった気がした。