「本当に…七瀬 雪ですか?」
問いかけられる
「っ…七瀬雪ですよ!いい加減にしてください!離してくださいっ!」
ドンっと先生の体を押す
先生はよろける
そして我にかえったような顔で
「すまん、取り乱した」
と、立ち上がってビーカー拭きを始めた
…
なんなんだよ、一体
そこまでやられたら気になるじゃないか
「あの、先生」
話しかける
「なんですか」
こっちを見ずに返事する
「どっかであったことありますか?」
「いいえ、ないです。きっと」
「じゃあさっきの何だったんですか」
「どっかで聞き覚えがあったからです」
「…?それって会ったことあるんじゃないですか?」
「でも、きっとあなたに会ったことはありません」
なんかイラつくな
「…そーですか」
その時、ちょうど全部のビーカーが洗い終わった
「じゃあ終わったので行きますね」
さー早く帰ろう
「お手伝いありがとうございました」
濁った目で挨拶された
怖えって
「では、失礼します」
私は理科室を後にした

