そんな音ちゃんが…今、私の目の前に以前とは別人のような姿で佇んでいる
私の周りには姉や弟、従妹のメミちゃん等…美貌に恵まれた人間が多いから綺麗な人には免疫があると思っていた
だけど変身した音ちゃんは姉、弟、メミちゃん、親友の3人をも凌駕する絶対的な美しさを放ち燦然と輝いている
『分厚い大きなレンズのメガネにその美貌を隠していたのか!』と愕然としてしまった…
そしてこの席にこんなにも空席があることも何となく理解できる
音ちゃんの近くに座っていると完全に引き立て役にしかならないものねぇ~
折角、お洒落して臨(のぞ)んだ同期会…女子の皆さんの気持ちも良~く分かります。
私も退散しようと腰を上げたら音ちゃんが悲しい目をして私にこう言った…
「舞衣ちゃんも行っちゃうの?」
「あははーーどうしようかな?」
私はもう少しだけ座っていようと決め腰を下ろしたら
「舞衣ちゃん、ありがとう」
音ちゃんは嬉しそうに感謝の言葉を口にする
「音ちゃんコンタクトにしたんだね?スッゴイ美人になってるから驚いちゃった!」
素直に感想を口にしたら音ちゃんは真っ赤になって照れている


