……約20年前…… 「お母さーん。 早く早ーく。 もう…おじさまお仕事に行っちゃうよー」 「まーいー。そんなに慌てないでも大丈夫よ。 待ってー。まさかその格好で出て行かないわよね?」 その当時…… 私のお気に入りだったスカートを片手に掴みそれをブンブン振り回しながら 静止する母を振り切り…… 真夏の太陽の日差しが燦々と降り注ぐ外へと勢いよく飛び出して行く……