いちごパンツのポートレート


宮城のおばあちゃまは私の事を兄妹思いの優しい子と思っていたようだが真相は大分違うと推測できる。

もし万が一私が一個だけ貰ったお菓子を食べようとしている所を蓮兄に見つかったら…

「イイ物持ってるなぁ~」の一声で取り上げられたに違いない。

そして私は釣り上られた魚のように口をパクパクさせてジャイアン並みの俺様にただ従うのみ

これが翔や春(優衣ねえも)だったら取り上がられる事は無いかも知れないけど…

じっどぉーと見られる視線に耐えられず確実に二分の一に量が減る。

だから私は防衛手段として自分が1個まるまる食べたかったから…

他の4名にも同じ量だけ与えて自分がゆっくり味わえるように考えたのではないか?

…そう思った。

でも勘違いとは言え優しい子と思ってくれている宮城のおばあちゃまに

「私は食い意地の張った賤しい子です」と自分からは言える筈も無かったけど…

こうして虚構は作られるのか?なんて冷静に思ったりしていた。