そして秋山のおじさまが亡くなった翌年から小原家へ大宴会の会場が移る

お客様を迎える料理を用意している時に秋山のおじさまの思い出話に花が咲く

「お母さんや優衣姉に似て無くて、私はどうして可愛く生まれなかったのかなぁーと落ち込んでいた時に秋山のおじさまは…

『女の子は父親に似ると幸せになるんだよ、舞衣ちゃんはお父さんに似ていて良かったね?』って

それから内緒話をするみたいに私の耳に手を添えてから小さな声で『舞衣ちゃんが一番カワイイよ!』って言ってくれた」と私が話したら…

「「えっーー」」

優衣姉と母から同時に声が上がる!

「私にも優衣ちゃんはお母さんに似て良かったね、優衣ちゃんが一番カワイイよ!」って言ってくれたと優衣姉

「私には…『やっぱり優子ちゃんが一番カワイイよ!」』って言ってくれてたのに…」と悔しがる優子

5人の子供の母になっても秋山のおじさまの前ではいつまでも乙女な優子

「もちろん、私にも言ってましたよ…おまえが誰よりもカワイイよ!」って

振り返ると秋山のおばさまが笑いながらそう言った。

「秋山はホントに困った人たらしね…」と愛おしいそうに…


父と母の『恋のキューピット』はタバコとバーボンが似合う、女性を喜ばす事が大好きなダンディーなおじさまでした。


(おわり)