マスターの厚意でBarを二次会の会場として貸切らせて貰うことが出来た。
社会人になってから久しぶりに会う大学の同期もいる。
仲間の『晴れの門出』を心から祝福している…
けれども中には浮かれすぎて酒を飲み過ぎている奴がいるようだ…
「ねぇー今度一緒に飲みに行かない?連絡先教えて欲しいんだけど…」とジリジリとBarのスタッフに迫っているのが目に入り慌てて割って入る
「おい…武藤いい加減にしないとおまえ店からつまみ出すからな!」そう言い放ち武藤を掴んで遠ざける。
「友人が失礼しました…
もうご迷惑を掛けないようにしますので、許して貰えますか?」と深々と頭を下げてからスタッフの顔を見たら
「…はい、少し驚いただけですからお気になさらずに…
こちらこそ助けて下さり有難う御座いました。」
笑顔で頭を下げた彼女の眩しい笑顔に俺は一目で恋に落ちてしまった!
それなのに彼女は『失礼します』と声を掛け店の奥へと引き返したきりで、
彼女は見かけたのは武藤に絡まれていた、あの一度っきりまるで幻みたいだ!
その後、彼女の姿を見る事は二度と無かったから…


