17~電車から始まる恋~

 夏休みが始まって間もなく、私は車校──自動車学校に通い始めた。前々から車の免許を取りたいと思っていたし、家族の勧めもあったから、この機会にチャレンジしてみようと思ったんだ。



免許取ったら何処に行こうかなぁ……まずは地元をドライブして、それから家族や友達を乗せて少し遠くまで遊びに行って…

考えるときりがない。私は免許取得後の楽しみを考えてウキウキしていた。



……この時はまだ大変さを知らなかったから。



 合宿が始まってから、私はどんどん自信を失くしていった。カーブは辛うじて曲がれるものの、縦列駐車やバックで駐車場に停まるだなんて神業だ。車校のおじいちゃん先生の華麗なハンドル裁きにはとても驚かされた。



「……先生凄いですね!」

「いやぁ、そんなことないよ。佐藤さんもいつか上手に運転出来るようになるからね。自信持って頑張って!」

「はいっ!頑張ります!!」



──合宿仲間とはイケメン先生の話で盛り上がったり、怒られたことを慰め合ったりした。

私が自分のあまりの下手さに情けなくなって泣いてしまったことを話すと、先輩達も同い年の子も元気付けてくれた。

……もう一度頑張ろう。そう思えた。