ぶちっ、と。
あたしの中で、完全に何かがキレる音がした。
「あんた、酔いつぶれたあたしに許可なくシたっていうの!?」
「いちおー聞いたけど? ホテル前で、入る? って」
「……」
「頷いたの、藍羅でしょ」
「……っ」
「とりあえず、部屋入るよ」
「ちょっ、待ってよ!」
あたしは、全力で拒んだ。
本当に、全力で。
記憶があるうちに、また、野村とそういうことになりたくなかったから。
今度こそ、本当に、爽汰に会えなくなる。
……爽汰に会えなくなりたくない。
絶対、嫌。
別れたくない。別れたくない……っ!
でも、明日、結論出さなきゃ──
どうするの? 昨夜、やっぱり、シてた。
このこと言ったら、爽汰は──



