────自分で「30分後」なんて言ったくせに、あたしは15分も遅刻した。 まだ夕方で客が少ない店内に入ると、野村の金髪は簡単に見つけられた。 「藍羅~、おせー!」 大ジョッキ片手に顔を赤くした彼。 もう出来上がってる。 顔をしかめたあたしは、黙って彼の正面に座る。 「なんでそっち? となりでいいじゃーん」 隣に座ってこられた。 酒臭い。それに、近い。気持ち悪い。 顔をしかめてるにもかかわらず、彼は気にせずへらっと笑って「藍羅も飲もうよ」とか言ってくる。むかつく。