──さて。今日は何しようか。
部屋の掃除をするのも良いかもしれない。
ああ。それより野村に、昨日のこと問い詰めなきゃ。
覚えてなければいいんだけど、万が一、ってこともある。
朝は逃げ出してしまったけど、冷静に考えてみると、証拠隠滅は大事だよね。
うん、と頷きながらスマホを操作する。
「藍羅」
ラインで野村の名前を探していた時だ。名前を呼ばれたのは。
声に反応して顔を上げると、もうそこは、大学の門の前。
路肩に止めた白い車にもたれて腕を組んだ、こげ茶の短い髪を持つ男──
「そー、た?」
爽汰だった。



