それでも── ピロリンッ またスマホが鳴る。 由依からのラインだった。 「既読無視かよ! まぁ、熱い夜を!」 これも既読無視。 あたしは駐輪場に足を踏み入れてピンクのスクーターに跨がり学校をあとにした。