学校の3階の廊下の窓から青々と色付いていた山が今では、
「赤」

「オレンジ」

と色付いていた。

そんな、秋のイベントは

「コンクール」

は勿論だが、
僕ら学生から見ると、やっぱり

「運動会」

がビックイベントだ。

僕は放送委員会で、器具の準備やアナウンスやらで出場する前に体力を少し消耗してしまう。

いくら駅伝をやって体力が付いたからと言って、それとこれとは別だ。

僕が主に出場する種目は、

「オールメンバーリレー」

と、

「ベストメンバーリレー」

だ。

「オールメンバー」

は、クラス全員が出て同じ学年同士で順位を競う。

「ベストメンバー」

では、クラス内で足の速い人などが出る。

男子3人。
女子3人。
計6人で出場する。


僕はクラスの中でも足が速い方だから、ベストメンバーに出る事になった。

僕が走る順番の時に運が悪く、他の組の人達はクラスで一番足が速い人達だった。

僕は負けると思った。
が、同じクラスで、同じ陸上部でもあり100mで県大会で1位も取った女子。

その子の名前は、

「希那」

希那は勿論のことベストメンバーにでた。

希那のおかげで1位でバトンパスされた。

でも、僕のせいで少し差を縮められた。

アンカーの男子がバトンが渡った瞬間に転んでしまった。

だが、すぐに起き上がり走り出した。

そして、なんとか1着でゴールした。


オールメンバーリレーでは・・・
あまり良くは無かったが、一人一人頑張っていたから良かったと思った。


最終結果は総合で1組が優勝した。


惜しくも数点で負けた。

でも、悔いは残っていないと思った。

僕らの運動会は紅葉で色付いた「もみじ」が舞落ちると共に幕を閉じた。