*鏡羽Said*
部屋を出て下の階に行こうとエレベーターに乗る。
7のボタンを押し微かな浮遊感を感じながら着くのを待つ。
ポーンという音をさせながら開く扉から出るとすぐ傍の壁に寄り掛かっていた人物が体を起こし、こちらに向かい合う。
「こんばんは、お嬢様」
黒いふわふわなショートの髪。
つり目がちで大きな漆黒の目。
きっちりと着こなした女性用スーツに身を包むこの女性。
「待たせてごめんねー!」
「まったくです。こんな遅い時間に呼び出されるこっちの身にもなれってもんです」
「キャーっ相変わらず辛辣ぅ」
この無表情で毒を吐く女性は私専属のシークレットサービス。所謂SPってやつ?
今は守ってもらわなくとも平気だから四六時中一緒にいるわけじゃないけど。
まぁ私の仕事を手伝ってもらったり情報を集めてもらったりしてる。


