煌軌に言われて冷蔵庫をあさっていると、
後ろから声がした。
「もう飲み物ないでしょ?」
鏡羽はそう言いながらキッチンの棚を開ける。
「あたし紅茶飲むけどライもいる?」
缶に入っている茶葉を持ち笑う鏡羽。
「……いる」
手早く紅茶を淹れキッチンと対面式のテーブルに持ってくる。
「はいどーぞ」
湯気を立てていい香りを出すカップに口をつける。
「……おいしい…」
鼻を抜ける香り、口に広がる甘み。
淹れるのがうまいっていうのが分かる味だった。
「でしょー!」
にぱーと嬉しそうに笑う鏡羽にこっちが気恥ずかしくなる。
「紅茶を淹れるのは、好きなんだよね」
どこか遠くを見てるような目で微笑む姿に視線を外し、紅茶に口をつける。
「これアールグレイでしょ」
「せーかい!よく分かったねー」
「俺もよく紅茶飲むしー」
「これでスコーンでもあれば最高なんだけどねー」
「随分と英国式なんだね」
自分の紅茶を飲みながらテーブルに置いてあったカーディガンを着る鏡羽。
「日本ならではの和もいいけど洋風も好きなの」
あぁ、だからか。
この部屋はシンプルだけどアンティークの物もある。
鏡羽がそういうのが好きだからか、てっきりお金持ちだからかと思ったケド。
家の実家にもアンティーク物はたくさんある。
俺も好きだからいいけどねー。


