「それにー…、」
女はずっと顔を隠していたフードをばさりと
取った。
フードを取った女の素顔は俗に言う絶世の美少女ってやつだと思う。
白い肌にそれに映える赤く色づく唇。
腰くらいまでのストレートな金髪。
髪の色と同じ、大きな金の瞳。
影を落とすぐらい長い睫毛。
まさに西洋人形みたいな顔。
「……で?」
ニコニコと笑ったまま口を開く気がないから
こっちから声を出した。
「やっぱりー!キミならそういう反応すると
思ったんだよね♪」
「はぁ?」
「ほら、あたしって顔は可愛いでしょ?
だからあたしと会った男はみぃーんな色目を使ってくるの。
だからキミみたいな興味ないって反応珍しいんだよっ?」
いや、知らないし。
確かに顔はどっかのお姫サマより整ってるけどさ。
あ、でもアイツらも違ったなーとかなんとか
言ってる女に呆れた視線を向けちゃうのも仕方ないと思う。うん。
「だからこうやってあたしが笑うと大抵の男が落ちちゃうんだよねー」
そう言ってにっこりと微笑む女。
「自意識過剰」
「自分の事が分かってるって言ってよ。
今までの経験だよー、それに自分の武器は使わなきゃもったいないデショ♪」


