「で?アンタは俺に何させたい訳?」
「クスッ。話が早くて助かるなー」
ケータイにはロックかけてあるけど見られたらやだし。
でもロック解かないと見れないしいっか?
「ちなみにケータイのロックは2日もあれば
解けるよー?」
「はぁ?」
「だってこの機種は四桁の暗証番号で、まぁ
後は地道にやってけば解けるでしょ?」
いや…確かにそうだけど…。
地道にって何通りあると思ってんの?
「まっ、そんな事しなくてもケータイショップのデータをハッキングして調べたら一発なんだけどねー!」
ダメだ。コイツにケータイ取られたままだと
本気でやられる。
「…それで、アンタの用件は?」
「それは~…」
「キミ、あたしの仲間になんないっ?」
「…は?」
え、何言ってんの?
そりゃ顔隠してるから俺が駕龍ってことは
バレてないだろーけど。
初対面の奴に何言ってんの?
「まぁ理由としては……
キミ、駕龍の幹部の来宮莱嘉、でしょ♪」
「!」
……気づいてたのかよ。
「…来宮莱嘉。1月12日生まれ。AB型。
身長163センチ。『来宮』の次期社長。
駕龍幹部。最近は次期総長とも噂されている
最年少で幹部となった。
現在はお姫さまの登場で他の面子たちとの仲に亀裂が入っている。
そんなとこかなー」
俺のことは調べ済みってわけか…。