茉莉花の少女

 兄はお弁当のこともあって、僕のことを知らないわけではないだろう。

 彼はもう一度鋭い視線で僕を見た。

「わかったよ。しかし、つれてくるなら前もって言ってくれ」

「今度からそうします。でも、お兄ちゃん仕事は?」

「今日は体調が悪くて、休んだ」

「そうなの? 大丈夫」

「大丈夫。大分良くなった」

 彼は髪の毛をかきあげる。

「とりあえず、そいつをお前の部屋にでも連れて行けば? そんなところで放っておいてもいけないだろう?」

「そうする」

 彼女は僕の手をつかむ。

「わたしの部屋に行こう」