これから大学を受験して、大学に入ってこの先の未来がただ明るいとだけ思っていた。

 母は僕には何も言わなくなっていた。

 茉莉に臆したからなのか、お金のためなのかは分からない。

 でも、それでよかったのだ。

 大学に入ったら一人暮らしをしようかとも考えていた。

 そしたら、茉莉と今よりも一緒にいられると思ったからだ。

 一年と数ヵ月後の未来が、待ち遠しかった。