「失礼します」 「あ、朋ちゃんだ~」 ほっぺたにはやはり大きなガーゼが貼ってある。 そのガーゼがどのくらいひどい怪我かを物語っていて 涙が出そうになった。 ごめんなさい。 「あ、のね。今日はいいたいことがあってきたの」 私が、優哉さんの目をしっかり見て伝える。 優哉さんは少し驚いたように目を見開いた後に、 優しく微笑んだ。 鼓動が速くなる。 「私ね、お父さんとお母さんがいないんだーーーーー…………」