「顔、赤いね。熱あるんじゃないかな?」 そう言ってのびてきた手は私の額へと移った。 触れられた部分が暑くなる。 恥ずかしい、けど嫌じゃない。 「うーん、熱いな。もう部屋帰って寝た方がいいんじゃない?」 「うん、そうするわ。ありがと」 熱くさせている原因はあなたですけどね。 と思ったけれど口には出さずに、私はばいばいっと手を振って 優哉さんの病室を後にした。