「どうしたの?優」
その女がにやり、と笑ったのを俺は見逃さなかった。
けれど、そんなことよりも、言われたことが疑問で仕方なかった。
だって、俺のお父さんは確かに生きている。
この間だって母さんと御見舞に……。
『優哉、お父さんがーーーーー……』
驚いた『おばさん』の顔。
『人殺し!!この人殺し!!!!』
『ごめんなさい、許してください』
叫んでるのは朋美のおばあさん。
その前には土下座をするおばさんとおじさん。
人殺し?なんで俺がそんなこと…………。
『私ね、お父さんとお母さんがいないんだ』
そう切なそうに話し始めた朋美。
すべて、思い出した。
すべてが、繋がった。
「そうだ、朋美のお父さんとお母さんを殺したのは、俺の父さんだーーーーー……」