朋美視点
昨日の公園、同じブランコ。
違うのは隣に憐ちゃんがいないこと。
空を見上げればどこまでも水色が広がっていた。
地面を少しだけ蹴飛ばし、ブランコをゆらした。
もう、涙は乾いていた。
「朋美」
「あ、憐ちゃん」
憐ちゃんの手にはコンビニの袋。
「好きかと思って」
そこに入っていたのは初めてあった時のサイダーと、アイス。
え、懐かしい。
「覚えててくれたんだね」
「元気、出るかと思って」
サイダーが手渡され、蓋を開ける。
サイダーはあの時のように、飛び出してこなかった。
ペットボトルに直接口をつけ、ごくごくと飲む。
おいしい。