「今日は、どうぞよろしく」とその男性は姫花と咲に笑いかけた

「よろしくおねがいします」二人同時に頭を下げた

「監督の室井です。 学校の宣伝パンフの撮影だから、そんなに緊張することもないからね。」と姫花に笑いかけた

「はい。素人なので、よろしくお願いします。」

「で、こちらは?」と咲に視線を移す室井

「あっ、クラスメイトです。 見学してもよろしいでしょうか」

「クラスメイトか・・ それなら、一緒に撮ってみないかな?」

「え?」

「どっかの事務所とか入ってる? モデル・・とかしてる?」

「モッモデル!? まっまさか!! 」と慌てる咲

「じゃあ、契約とか面倒なことなくてよかったよ。 ほら、学校のパンフなのに、姫花ちゃん一人で撮るってのもおかしいでしょ?」

納得する3人

「撮影は今日と明日の二日間。今日はこのスタジオで、明日は学校だから。君の事はこちから理事長に話しておくから、授業は心配しないで!  って今この時間はサボリってことか!?」

という室井の突っ込みに俯いてしまう咲


そこへ、「「おはようございまーす!!」」と元気な声が・・

振り返った先にいるのは、潤也と大吾

ふたりはニコニコしながら近づいてくる

「あれ? 仕事、近くなの?」と姫花

首を横に振る潤也

「咲ー!!」と咲を後ろから抱きしめる大吾

「ちょ!! ちょっと!!!」と顔を真っ赤にする咲