【潤也】

俺があの日、カラオケで蒔いた甘い果実の種・・

彼女は、俺の思ったとおりに・・いや、それ以上だったな・・

今思えば、純粋な子なのかもしれない・・

ジェイソンから ”やりすぎ・・”って言われたけど、俺は自分の大切な人を傷つけられて黙っていられる人間じゃない・・

確かに、姫花には友達以上の感情を抱いているけど、これがもし、りんだったとしても俺の行動はなんら変わらなかったと思う

夏休み明けにまんまと芸能科に移ってきた彼女・・

元々、みんな忙しいからまともに相手してやれなかったけど、壱たちの態度は?

でも、俺の指示じゃないよ?

俺、そこまで”俺様”じゃねぇもん

壱たちが関わろうとしなかっただけ・・

彼女にまともな仕事がまわってこなかったのは、単なる実力・・

才能があるなら俺がソレを摘み取るようなセコイ事はしない

AQUAの地下に入れないのは、当たり前・・

今までは姫花のツレだったから入れただけ・・

姫花はみんなのお姫様だから・・

彼女の側にいるだけで、自分も同じなんじゃないかって錯覚してしまう・・

もちろん姫花は自分でそんな事微塵も思っていないんだけど・・

だから、彼女もそう錯覚してしまっただけ・・

まさか、転校までするとは思っていなかったけど・・

実際、俺がしたのは、彼女を一瞬だけいい気分にさせただけ・・

ソレ以上は、何も言ってないし、していない・・

種を蒔いた・・なんて、さも何かしたようだけど、実際、勘違いしたのは彼女・・

ご愁傷様・・♪