無愛想な彼が私を見ない理由



………………あれから数分後。

教室から誰もいなくなった時、佐倉くんが教室に入ってきた。


『ごめん。待った?』


「い、いいいいやっ」


あからさまにまた、変な態度をとってしまった。

やっぱり成長してない……。


『あぁ、これ。本、ありがと』


「い、いいえ!どういたしましてっ!」


ほ、本当に読んだのかな……??


「えっと……、面白かったですか?」


私がそう聞いてみると、佐倉くんは少しだけ眉をひそめ、


『主人公の心情、不安定だよな………』


と言った。