『いやっ、今ねー。 クラスの男子だと誰がいいかなーって話してたんだけど、やっぱり佐倉かなぁーって!』 女の子はニカッと笑っていた。 この子も佐倉くんが好きなのかな? そう思うと少しだけ複雑な気分になる……。 『どこがいいの。あんな笑わない奴』 …………ひいぃっ!叶波ぁー! なんでそんなバッサリ言うの!? 『分かってないなぁー。 そこがいいんじゃんっ!!』 女の子は佐倉くんのことを熱弁するようにそう答えた。 目をキラキラさせて。