無愛想な彼が私を見ない理由




「おはよ、佐倉くん」


波多野くんは叶波に夢中だから、

頑張って佐倉くんに声をかけてみる。


『うん、おはよ』


わわっ、返してくれた……っ!

佐倉くん好きです……っ!


『……岡野さん、あの転校生と知り合いなの?』


「う、ううん……、この前本屋さんで会っただけなんだけど……」


『この前って、俺といた時?』


「うん…」


“俺といた時”って…っ。

なんかその言葉が気に入って、頭の中で繰り返される。