恋をすることをやめる。 そうか…俺は、 俺は、舞に恋することをやめようとしたんだ。 「前を向け。自分の気持ちに正直になれ。簡単に諦めるなよ。」 弓弦が声を張り上げてそう言った。 弓弦は、どちらかというと静かでいつも皆からクール王子なんて呼ばれてる。 その弓弦がこんなに声を張り上げたところを見たのは初めてで、 言葉が心にすっと入ってくる。 俺は、逃げてる。 恋をすることから、それに舞から。 「弓弦、ありがとな。」