次の日、汐浬ちゃんがいつ南くんに告白するのかと、私は南くんの姿をずっと目で追ってしまっていた。 でも汐浬ちゃんは全然来なくて、ついに帰りのSHRを迎えてしまった。 「さよならー」 あいさつをして鞄をまとめているうちに、教室からどんどん生徒たちが出ていく。 ーーー「悠弦くん!」 「っ!」 鞄をまとめ終わった時、教室のドアから聞こえた声。 顔は見なくても、もうわかっている。 「あ、長澤」 やっぱり。汐浬ちゃんだ。