ここは、繁華街。

1Dの生徒は、寮を抜け出していた。

「おい、入学して一日で外出るとか俺らが初じゃね!?」

「春休みん時も何度か抜けてたけど、
そう考えると、ゾクゾクすんなぁ!」

生徒はぎゃあぎゃあと騒ぎながら歩いていた。

ドン…ッ!

「…ってぇ!!」

カノンに大柄な男がぶつかった。

カノンの声に、生徒皆がその男を睨む。

「てめぇ、どこ見て歩いてやがんだ!!」

カノンは男の胸ぐらを掴んだ。

すると、男もカノンの腕を掴み、払った。

「うっせーんだよ、糞餓鬼共が!
文句あんのかコラァ!!」

バランスを崩したカノンに、男は拳を向ける。

「!!」