「てめぇらこそ、早めに退散しとけよ。
顔にキズ、つくりたくねーんじゃねーの」

エルの言う通り、不良男たちはそれなりのルックスをしていた。

しかし、不良男の一人は、エルの物言いに腹を立てたようだった。

「ふざけんな…ッ!!」

エルの顔めがけて、拳が飛んできた。
しかし、エルはそれを手で止めると、表情を崩さずに言った。

「早くどっか行け。
5秒前ー、よーん、さーん、にー…」

「…ッ!!？」

エルがカウントし終わらない内に、再び拳が飛んできた。