エルはバッと扉を開け、サッと飛び退いた。

「…は?」

騒がしかった教室は、エルの行動により少し静かになった。

生徒、そしてなぜかエルも、キョトンとしていた。

「ん? なんもねーじゃん」

「何やってんだ、お前」

茶髪を伸ばした全体的にチャラそうな生徒が、エルに声をかけた。

「いや、普通はさ、黒板消しとかが落っこちてくるもんじゃねー…、
落ちてくるものじゃないの?」

声をかけた生徒含め、何人かが吹き出した。

「ぶっ…! なんだそりゃ、俺らそんなガキじゃねーっつの!」

「ってか、古いわ!」