入り口には、白衣を着た金髪の美女が立っている。
とてもスタイルが良く、露出が多く丈が短い黒のワンピースとハイヒールが
金髪によく似合っている。

その美女は、カツカツと音を立てて職員席に向かって歩いてくると、
遅れたことを詫びもせず、堂々と足を組んで座った。

生徒はその美女の仕草にいちいち反応し、歓声を上げる。
生徒のほとんどは、エルの方を見てもいなかった。

『…担当は、1年D組と 現国です。よろしくお願いします』

エルは早口でそれだけ言うと、つかつかと自分の席に戻っていった。

「…怒ってるな?」

「別にッ」

竜の言葉に、エルは頬を膨らまし答えた。

『それでは、皆さん、自分の教室に行ってくださいッ!』


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