エルはがっくりと項垂れた。

「うー、どっから見てたんだよ…。
でも、悪ぃのはあっちだぜ!? うちの生徒を
カツアゲしようとしてやがったんだ!」

「…"うちの"生徒…?」

竜は引っ掛かることがあるようだった。

「なんだよ?」

「…いや、何でもない。
それよりお前、俺になにか言うことはないのか?」

「は?」

エルはいきなり訊かれて答えが見つからなかった。

「そうだな…、二つくらいあるぞ」