「わ、私は、猫なんか、かぶっていませんよ!」

「だから不自然だと言ってるだろ。
気持ち悪いからやめろ」

エルはぐっと唸り、竜を睨んだ。

「…てめぇも随分と喋り方が違うじゃねーか」

「俺は場をわきまえているだけだ。
というか、かなり変わったな。それだけ乱暴だと、
かえって清々しいくらいだ」

「それは誉め言葉だな。ありがたく受け取っとくよ」

「あぁ、そうだ。
お前、校門先で不良っぽい男と殴り合いしてただろ」

「ちげぇよ!
一発も喰らってねえから殴り"合い"じゃねぇ!!」

「…殴ったことは認めるんだな?」

「あ…」