新米教師"L"

『とうとうC組、アンカーにバトンが渡りました!』

小鳥遊たちのすぐ横をC組のアンカーが通りすぎてく。

「……昴、覚えてるか?」

「忘れるわけねえよ。
俺たちのはじめての運動会だろ」

「そうそう、俺たちがアンカーで」

「俺と祐は単純にタイムで組まされたんだっけ」

「あのときの担任もよく組ませたよな」

「……結んでいる方の足から」

「リズムを刻むように」


二人は、軽く歩を進めた。