「あ、連城崎くん。寮について言い忘れたことがあった」

「はい? 何ですか?」

「この学校には女性職員が君を含め二人しかいない。
そして、その女性は寮を使用していない」

冠嶋原校長は一度言葉を切った。

エルはその間の意味が解らず、訊いた。

「あの、どういう…」

「つまり、この学校には女性用の寮がない!

…君には、男子寮の一室を使ってもらう」