「面白そうじゃねーかぁ!!
ここで一発笑いとって、汚名返上しとけよ!!」

エルは、はっはっはっと笑う。

汚名返上とは、セイたちが入学したての頃の暴力事件の事だ。

「えええエルてめぇ!! 他人事だと思いやがってぇぇ!!!」

カノンが半べそになりながら、エルの胸ぐらをつかむ。

他の生徒も同じようにエルに詰め寄った。

「大体てめぇはなぁ…!」

「うるせーぞカノン!」

カノンがさらに文句を言おうとしたとき、
ずっと座っていたセイが口を開いた。

「ぐだぐだ言ってもしょーがねーだろ。
もう決まっちまったことなんだからよ。…それに」

「そーだぞ、カノン! 男なら腹括れぃ!!」




「担任も参加だしな」




ぴしっ。

エルが固まった。