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………―――


「……ク………サク…?」

「…タ……ツ…さん……?」


目を開けると真上にはタツさんがいた
まだ意識がはっきりとしない
タツさんが安心したような顔をして
どこかへ行ってしまった


(ここは……どこ?)


ゆっくり起き上がると
見たことない部屋で私は寝ていた
少し可愛らしい部屋で
とても私好みだった


「サク、もう大丈夫か?」


声の主はタツさんではなく
シンさんだった


「シンさん…。私いったい…」


シンさんは今までのことを
説明してくれた

どうやら、私はいきなり
倒れてしまったらしい
そしてタツさんが
私を連れてきてくれたのだ


「すみません…。迷惑かけて…」


私は、お世話になったことに対して謝る
シンさんは驚いた顔でこちらを見る


「お前のせいじゃない
タツが勝手にやったことだ、気にするな」


そう言ってシンさんは微笑んだ
その顔に少し安心してしまう

向こうの部屋からシンさんを呼ぶ声が聞こえた
その声はどうやらタツさんじゃないらしい
シンさんは聞こえてないようで
その声をスルーする
いいのかな?と思いながらシンさんを見てると
大丈夫だ、とまた微笑んだ


「シン!!無視すんなよ!!」

「!?」


先ほどの声の主が部屋に入ってきた
その人はとても可愛らしい
女の人だった