本当は、2メートルの先輩のこととか、いろいろ話すことはあったのに、私と松岡くんは無言で歩いていた。 公園から、家まですぐ着いた気がした。 「…じゃあ」 「…うん」 松岡くんは、来た道を帰っていった。 もっと、一緒にいたかったな。 彼女でもないのに、そう思う自分は、何だか欲張りに思えた。 次第に松岡くんの後ろ姿は小さくなっていく。 そういえば、連絡先も交換しなかった。