理事長室の前に着くと、笹倉さんが立っていた。
「お待ちしておりました。少々こちらでお待ちください。」
「はい。」
そう言って、笹倉さんは理事長室に入っていた。
しばらくして、理事長室から出てきた。
「お待たせしました。どうぞ中へ。」
「失礼します。」
中に入ると理事長と例の娘がいた。
「来てくれたようだね。とりあえず、そこのソファーに。陽菜は、こっちにおいで。」
「あっ、はい。」
彼女は、なぜ俺達がここにいるか理解していないようだ。
理事長は、学園に慣れるまでって、彼女の説明していたけど、俺達にはそんな事一言も言ってなかった。
ただ、『守れ』とだけ言って。
とりあえず、彼女の事を知ろう。
理事長との関係。
なぜ、守らなくてはいけないのか。
それから、素は出さないようにしよう。
奏人said END――――