「はぁ~桜木、何もしないから。」
「・・・。」
何もしないって、なんかするつもりだったんかい!
ま、それは置いといて。
私の勘違いで迷惑かけてるよね。
申し訳ないです。
よしっ!
そろ~
そろ~
ガチャ
私が先生に近づこうとしたら理事長室の扉が開いた。
「・・・陽菜様?何なさってるんですか?」
「・・・ははは。」
今の状況を説明しよう。
私は先生に頑張って近づくため、壁に張り付きながら移動していた。
しかも、カニ歩きで。
傍から見れば変ですよね。
とりあえず、笑ってごまかした。
「まっ、なんでもいいでしょう。中へどうぞ。」
「・・・はい。」
絶対心の中で笑ってるよね、笹倉さん。
「獅童先生、ありがとうございました。」
「あっ、はい。じゃあ、俺はこれで。」
先生はあっさり帰っていった。
さっきの先生じゃないみたい。
変なの。

