部屋の中に入るとこれまた、ホテルの一室かと思うぐらい豪華で綺麗だった。
「よく来てくれたね、陽菜。」
「は、はじめまして。」
目の前の男性はおしゃれにスーツを着こなし、輝いていた。
オ、オーラが・・・。
見た目はとても若く見える。
まだ、二十歳半ばじゃないかと疑うぐらい。
お母さんより年上なんて、ありえない。
それに、その輝く笑顔。
いったい、この笑顔で何人の女性が落ちたことか。
身長は180ちょいぐらいで、髪の毛の色は茶色。
「陽菜のことは、琴菜(陽菜の母)からたくさん話しは聞いてるよ。まぁー、立ち話はあれだから、こちらへどうぞ。笹倉は外で待っててくれ。」
「はい、何かありましたらお呼びください。」
そう言って、笹倉さんはこの部屋から出ていった。
私は、理事長に進められ立派なソファーに腰掛けた。
「急なことで驚いただろう?」
「えっ、あっはい。」
「あはははっ、そんな硬くならないでくれ。昔はもっと懐いてたのになぁー」
「会ったことあるんですか?」
「あぁ、でも子供の頃だから覚えてないかな?」
「すみません。」
「いやいや謝らなくても大丈夫だよ!それより、琴葉からはどこまで聞いてる?」
「えっと・・・」
今までのことと、お母さんから聞かされたこと、笹倉さんから教えてもらったこと、などなど一通り話た。

