運命の赤い糸


冗談じゃない?


なら、なに?



だって、学校に入学して間もないし、それに私学校で悪いことしてないよ?


頭は良くないけど赤点取るほどではないよ?



どこに、私が転校する要素があるのさ?



「あのねっはるな「奥様、説明は私が。」


奥様ぁーー?


はぁ?何言ってるの?


この男。


うちのお母さんを奥様呼ばわり??



どういうことだよ!




「初めに、私『龍華学園(リュウカガクエン)』の理事長代理の笹倉潤(ササクラジュン)と申します。」


はぁー?


「陽菜様には、龍華学園に編入して頂きたいと考えてます。理由は、そうですね、簡単に言うとここの理事長は奥様のお兄様。つまり陽菜様からみると伯父さんに当たる人です。」



「当初の予定では、もともと陽菜様は龍華学園に入学する予定でした。ですが、こちらの手違いで時期が少しずれてしまったのです。ここまで、大丈夫ですか?」



「・・・・はい、まぁ、いろいろつっこみたいことはありますが。」



「では、それは後ほどお答えます。龍華学園は、全寮制です。なので、陽菜様にはこの家を出て頂きたい。それから、急ではありますが、来週からこちらに来て頂きたい。奥様からは許可をもらっていますのでご安心を。それから、荷物の方もこちらが運びますのでご安心を。」



「えっ、ちょっまって!全寮制??この家を出てく??なんで?お母さんはいいの?」


「兄さんの頼みだもん。」


「なに?頼み?それに、本当はここに入学するつもりだった??聞いてないよ?」


「ごめん。忘れてたの。」


「私に黙って、話を進めてたってことだよね?はっ。やってられない。」


「陽菜?落ち着いて?ね?」


「こんな話聞かされて落ち着けるわけ無いじゃん!」



私は、リビンから出て家を飛び出した。



後ろからお母さんの止める声が聞こえるがそんな声も今は、耳障りなだけ。