俯き唇を噛んだ各務景子は顔を上げた。
そして。
「ええ、邪魔だわ」
はっきり言い放った。
「あの子ムカつくのよ。
高徳院さんたちと身分が違うくせに近づこうと頑張って。
無駄な努力だわ。
その上今日転入してきた小西さんは違うわ。
小西財閥の令嬢だしプラチナだし。
彼女の方がよっぽど高徳院さんたちにふさわしいわ。
内田さんは下心丸見え。
見ていてイライラするわ。
だから席を離してあげたかっただけよ。
高徳院さんたちも前から内田さんにはイライラしていたの。
くっついてきてうざいわって。
内田さんには前から高徳院さんたちにくっつかないでって注意しているのにあの子は全く聞く耳を持たなかったわ。
あれじゃあ高徳院さんたちが可哀想よ。
あたしは天使の先生。
だから離れさせてあげたの。
高徳院さんたちのためにね」
「各務景子。あんたは天使の先生の意味を間違えてる」
「え・・・?」


