「あなたが麗華の」
確かに実力ありそう。
「麗華お嬢様には常にGPSがついております。
GPSには盗聴機能もついておりますので、会話は全て筒抜けなのです」
そうなんだ。
さすが高徳院財閥の令嬢だなぁ。
「雀璃様、麗華お嬢様と仲良くしてくださり、ありがとうございます。
麗華お嬢様は幼馴染である真由香様、友貴様、冬馬様としか仲良くなさらなかったのです。
しかし雀璃様にお会いして、初めて麗華お嬢様が皆様以外の方とお話になられたのです。
これからも麗華お嬢様と仲良くしてあげてくださいね」
「はい。私も麗華たちと友達になれて嬉しいです。
麗華たちはとても優しいから」
「そう言ってくださると、嬉しゅうございます」
本当にこの執事さん、麗華を大切に思っているんだなぁ。
「お嬢様、車が参ります」
「わかったわ。では失礼いたします」
麗華の執事の一礼を見た僕は、伶と一緒に車へ向かった。
そしてケイの運転する車に乗り込み、家へと向かった。