咲希はいつも誰よりも早く学校へ来ていたのだが、最近は先生が来る直前に学校へ来るので、話す時間がない。
お弁当も咲希はどこかへ行ってしまい、一緒に食べていない。
携帯電話にメールも来ない。
「聞いたわけじゃないのなら、むやみに人を疑わないのね。
じゃあ先生忙しいから」
何で・・・。
どうして確かめようとしないの?
よく考えれば、この学校の先生は何となく咲希に冷たい。
一方真矢たちには優しいのに。
「真矢たちがお金持ちで、前島さんが貧乏だからだよ」
真矢たちのグループの子に聞いたところ、返ってきた答え。
「真矢と頼子のお父さんって、社長なんだって。
お金も多く学校に寄付しているから、先生たちも真矢たちには逆らえないの。
あの2人のお父さん、娘に凄く甘くて。
娘に嫌な奴が出来たら、力で排除しちゃうほどって聞いたな。
それに比べて前島さんは施設暮らしでしょ?
学校に寄付するお金なんてないのよ。
だから先生たちは前島さんには厳しいの」
富の多さで、ここまで違うとは。


